六等星の瞬き

ひっそりと本(児童書)について書きます。たまに雑記も。

青い鳥文庫

【次巻完結】『黒魔女さんの卒業試験』6年生編19巻【感想】※ネタバレ

主人公・チョコの通う小学校の「6年生を送る会」の真っ最中に黒魔女卒業試験が始まってしまう。与えられた課題は6年生全員の魂を抜き取って魔界へおくること。チョコは大事な師匠、友人を天秤にかけた決断に迫られる。 あらすじ 本筋に関わる感想 6年1組…

【紹介】『黒魔女さんと死霊の宮殿』6年生編13巻【感想】※ネタバレ

主人公・チョコの12歳の誕生日。消えてしまった大形の記憶を取り戻し、救うために「死者の世界」を冒険する。 石崎洋司作、亜沙美絵、藤田香キャラクター原案。講談社青い鳥文庫。2021年2月新刊。『黒魔女さんが通る!!』シリーズ6年生編の13巻。 ※ネタバレあ…

【紹介】『黒魔女さんのバレンタイン』5年生編13巻【感想】

タイトルからして魔界冒険編かと思いきや、日常に近いお話。バレンタインに浮かれるチョコの周囲の人々や男子たちが結成している「義理チョコ委員会」の暗躍など、面白おかしい日常の騒動を描きつつ、後半は師匠のギュービッドを巡るほろ苦いバレンタインの…

【魔界長編】『黒魔女さんと黒魔術の王』6年生編11巻【感想】

10巻の強烈な引きからの最新刊。軸となる展開は今までになく新鮮で、純粋に面白く、先が気になった巻。当たり巻だと思いました。 目次のテンションでギャグっぽく見せかけているけれど、実際はオカルティズムを感じさせる冒険編ですね。次巻の内容によっては…

【黒魔女さん魔界長編】『黒魔女さんのハロウィーン』5年生編7巻【感想】

黒魔女さんが通る!!(石崎洋司作、藤田香絵)シリーズの中で読者人気が高いであろうハロウィーン。 6巻からの流れが本当に最高!師弟愛あり、魔界の権力闘争あり、大人の悲恋あり、友情ありの盛沢山、主人公チョコの真骨頂が発揮されるシリアス長編です。 魅…

名木田恵子作、武田綾子絵『天使のはしご』(全5巻)青い鳥文庫の隠れた名作

『天使のはしご』という青い鳥文庫シリーズをご存知ですか? 2002年に初版発行されたシリーズなのですが、愛と赦しを描き切る超名作なのです…。対象年齢小学校高学年からですが、容赦ない展開が繰り広げられます。残酷な運命に傷つき、苦しみながらも生き抜…

『黒魔女さんの呪いの学園』2019年7月の新刊(黒魔女さんが通る6年生8巻)とLINEスタンプ感想

そういえば新刊っていつ出るんだっけー?と思って調べたらすでに出てました…。しかもラインスタンプも発売していますし。びっくりです。 新刊『黒魔女さんの呪いの学園』感想 『黒魔女さんが通る‼』六年生編の8巻にあたる。石崎洋司作、亜沙美絵。藤田香キャ…

極上のつめたい怖さ、石崎洋司作『世界の果ての魔女学校』紹介&感想

悪意と人間の業を感じる何ともつめたい話でした。それでいて美しい文章と情景、安易な残酷に走らないのがさすが児童書です。 さて作者は青い鳥文庫の「黒魔女さんが通る‼」シリーズと石崎洋司先生なのですが、黒魔女さんファン的には怖さ倍増です。勿論普通…

青い鳥文庫新訳『小公女』が3月に発売!

何となく青い鳥文庫の公式サイトを見ていたら、3月の新刊の中に『リトル プリンセス 小公女』があるのを見つけました。藤田香先生の絵に、石崎洋司先生の新訳!これは黒魔女さんファン的には熱いですよ。散々黒魔女さんが通る‼について語っているこのブログ…

國學院大學児童文学会主催 石崎洋司先生講演会(2018年12月8日)感想

一言でいえば「行ってよかった…!」です。「黒魔女さんが通る‼」シリーズで有名な石崎洋司先生。大学で開催される講演会&サイン会なんて貴重じゃないですか!児童文学関連のイベントは現役読者層に気兼ねしてしまうから、参加しにくいですもん。

黒魔女さんが通る‼シリーズの概観(既刊一覧まとめ)

「黒魔女さんが通る‼」シリーズ(石崎洋司作、藤田香・亜沙美絵)の既刊一覧まとめです。発売ごとに随時更新していきます。シリーズ開始から15年経過(2021年現在)しているので既刊も45巻以上あります。そして作中で時間が経過していく物語なので、久しぶり…

【紹介】名探偵夢水清志郎事件ノート(小学生から読める本格ミステリ!)

はやみねかおる作、村田四郎絵。講談社青い鳥文庫刊。 主人公・夢水清志郎(通称・教授)は名探偵です。探偵ではなく名探偵。このシリーズにおいて名探偵と探偵の違いは大きいです。本物の名探偵は事件を幸せに解決できる人。謎や闇を暴ききって解決!なんて…

【紹介】テレパシー少女蘭事件ノート(続編は無いのかな…)

あさのあつこ作、塚越文雄絵。青い鳥文庫刊。 超能力を持つ中学生の少女、蘭と翠を中心としたSFライトミステリー。 あさのさんの作品といえば『バッテリー』『NO.6』や時代小説が有名ですが、このシリーズもおススメです。

新刊『黒魔女さんの夏休み』少しネタバレ感想

イラスト担当、藤田香先生の訃報後初めての新刊。過去一度でも藤田先生のイラストに魅了された人は買ってみてほしい一冊です。「長らく読んでないなあ」という方もです。 6年1組編6巻 黒魔女さんの夏休み石崎洋司作 亜沙美絵 藤田香カバー原案 藤田香先生の…

黒魔女さんが通る‼(「おもしろい話が読みたい!青龍編」②)ストーリーについて

15年続く(2020年5月現在)黒魔女さんが通る‼シリーズにも原点となったお話があります。それは通常の青い鳥文庫単行本ではなく、アンソロジー短編集に収録されています。その名も「おもしろい話が読みたい!青龍編」。 以前の記事では主人公・チョコとその師…

映画『若おかみは小学生!』感想② 原作ファン視点でも最高!

前回の感想記事では原作寄りの観点から書きましたが、映画としての映像や音楽等について少しまとめようと思います。映画の筋に関するネタバレはしていないつもりです。 「タイトルに抵抗が」、「児童労働」(衝撃の視点です)などの声があるようですが、2003…

映画『若おかみは小学生!』ネタバレなし感想(最高!)

高評価が多い劇場版『若おかみは小学生!』。自分は小学生のころから親しんだ原作至上主義なうえ、前評判でハードルはかなり上がっています。でも期待外れな点はありませんでした。好きな原作とは全く違うけど完成度が高かったです。 最初からまっさらな気持…

『若おかみは小学生!』と『黒魔女さんが通る‼』(青い鳥文庫の二大看板)

90年代以降生まれのかつての少年少女は、この2作品に聞き覚えありませんか? 令丈ヒロ子作、亜沙美絵/石崎洋司作、藤田香&亜沙美絵。両作品のコラボも3作刊行されています(2018年10月現在)。図書館では、大抵貸し出し中なので、今の子供たちからも人気を…

『青い天使』(フランスと日本を舞台に、少女の苦難と成長)紹介①

倉橋燿子作、牧野鈴子絵。青い鳥文庫で全9巻。 フランスと日本のハーフの少女、チナの成長記です。苦労や困難に立ち向かい、時には相手を赦し、受け入れながら進んでいくチナはとっても眩しく見えます。殺伐とした現代にこそ、こういう本が書店に並べられて…

怪盗クイーン(怪盗は不滅!そこに赤い夢がある限り…!)

はやみねかおる作、K2商会絵。青い鳥文庫刊。性別不詳、年齢不詳の怪盗クイーンが世界を股にかけ、「怪盗の美学」を満足させる獲物を狙う! 夜の闇に浪漫を感じ、赤い夢の中で生きている子供がいるかぎり、怪盗がいなくなることはない(『怪盗クイーン公式フ…

黒魔女さんが通る‼(「おもしろい話が読みたい!青龍編」①)

シリーズ開始から15年。主人公のチョコも5年生から6年生に進級しました。小さい書店だと最新の6年生編(2020年5月現在既刊10巻)しか置いていないことがありますが、是非とも初期の黒魔女さんを読んでいただきたい…! 黒魔女さんの作風変遷(私見) 始まり…

黒魔女さんが通る‼(青い鳥文庫の人気シリーズ)

石崎洋司作、藤田香&亜沙美絵。講談社青い鳥文庫刊。2000年代のベストセラー。青い鳥文庫では『若おかみは小学生!』と並んで双璧をなしていました。 小学生のころ、お小遣いをつぎ込みました。その後もマイペースに買い続けて、現段階で既刊のほぼすべてが…

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